江西てるやすの歩み

平成27年に富山市議会議員に初当選してからこれまでの江西の活動報告をコラム形式で紹介していきます。

season2 第3話 議会傍聴ダイジェストの発行

皆さんは、議会で行われる質問を知る手段として、各市議会が発行している議会だよりなるものを目にされたことがあると思います。私は、市議になる前、この議会だよりを読んで、市議はどういった了見でこんな質問をしているのだろうという疑問を持っていました。その断片的な質問と回答を読んで、企業などの一般社会とはかけ離れた、まるでやらせのような感覚を持っていたのです。とても一般社会では通用するレベルではないとさえ感じていました。

実際議員になってみると、そうとばかりは言い切れない部分もありますが、今でも、自分の質問が議会だよりに短くまとまられることは嫌です。

そんなことから、なぜこの質問に至るのか、何を目指そうとしているのかを、議会傍聴ダイジェストとしてまとめ、質問の前に、①ネットに公開②配布いただける地域に配布③一部郵送(それぞれ1500枚程度)を行ってきました。

配布と郵送には多くの方の協力と、それなりの資金を投入していますが、どれくらいの方に共感いただいているかはわかりません。

ただ、私が市議になる前に抱いていたイメージ通りの市議にはなりたくはない。そう考えて行動しています。

前任期の歩みの中でもダイジェストについて記載しましたが、本任期も継続することができました。

私の傍聴ダイジェストは、活動報告の

https://enishi-toyama.com/category/%e8%ad%b0%e4%bc%9a%e5%82%8d%e8%81%b4%e3%83%80%e3%82%a4%e3%82%b8%e3%82%a7%e3%82%b9%e3%83%88%e5%be%8c%e6%8f%b4%e4%bc%9a%e3%81%a0%e3%82%88%e3%82%8a/

でまとめて読むことができます。

 

season2 第2話 統一教会及び関係団体と一切の関係を断つ決議

私の会派自民党がまだ一つの大会派であったころ、ある女性を講師として招き勉強会を行ったのですが、家庭教育支援条例の制定を強く促す内容であるものの、その理由に全く説得力がなく、ものすごく違和感を感じたことがありました。理由はないけど器を作れ!としか感じられない内容だったからです。

その違和感から私はその女性講師をネット検索したところ、戦慄の事実に当たりました。統一教会の関連団体の幹部だったのです。当時の会長は良識のある方だったので、市民に悪影響を与える条例の制定にはしっかりブレーキをかけてくれるだろうという安心感があったものの前期をもって引退されてしまいます。私は家庭教育支援条例の制定だけはなんとしても阻止しなければならないと考えました。家庭教育の場は、世界共通、悩みや心配ごとの宝庫です。市民がその弱みに付け込まれるようなことだけは避けなければならないからです。

私は会派分裂の際、新人議員3名に統一教会が富山市議会の自民党に深く入り込んでしまっており、大きな問題に発展するかもしれない。ともに戦って欲しいと、この事実を伝えたところ、それぞれが大変驚くとともに、強く共感してくれました。良識を疑う議員が増える中、この当たり前の感覚を持つ議員の結束が固まったのは言うまでもありません。

その後令和4年7月に、安部元首相が凶弾に倒れ、多くの問題が表面化しました。テレビでは同情に堪えない被害を訴える方々の映像が次から次へと流れてきます。

私は令和4年9月議会で、市長に対し、統一教会との今後の関係について問い、藤井市長は関係を断つ決意を述べてくれました。

市長の決意とともに議会の決意を明確にするため、会派として決議を提案し、いろいろ悶着はあったものの、全会一致で採択されました。この決議はその後信者の訴えにより裁判にかけられますが、その訴えは富山地裁では棄却され、現在高裁で審理されています。

国は、教団に対する解散命令を東京地方裁判所に請求し、現在審理が行われていています。さすがに解散は認められないのかもしれませんが、仮にそうでも、これはいいか悪いかの判断ではなく、国が宗教を解散させても良いかどうかの観点に過ぎないと思っています。

 

season2 第1話 線引き都市計画と学校統廃合

令和3年、富山市において、いよいよ小学校の統廃合が検討され、その再編原案が発表されました。

旧富山市においては、上地図の15校がその対象となりましたがその配置は地図の色塗りのないところ(市街化調整区域)に集中していることが分かります。

柳町小学校は、中心地で平成中期に行なわれた統合を回避した小学校であり、毛色が違いますが、それ以外の14校は線引き都市計画の市街化調整区域に集中していることが一目瞭然です。

一見市街化区域内にある岩瀬小学校と四方小学校は周辺広域が市街化調整区域であった影響が大きく、線引き都市計画の影響といっても差し支えないでしょう。

富山市では各小学校区の面積を把握していませんが、昭和の大合併で富山市となった、水橋、和合、呉羽はその経緯をそれぞれの合併記念誌に残しています。

それによると、水橋、和合は旧富山市の総面積のそれぞれ約1割、呉羽は2割の面積を有しています。再編原案通りにいけば、旧富山市の小学校は27校に統合される可能性がありますが、旧富山市の面積の約4割を占める、水橋、和合、呉羽に小学校がそれぞれ1校になることを考えると、明治5年から6年にかけて開校した小学校の地勢の一部が極端に衰えてしまったことがわかります。これは、今でも狭い範囲に8校が残る、中心地の平成の統廃合とは全く別の話です。

私は、令和4年6月議会において、「教育委員会が児童数の減少を教育的見地から看過できないと学校の再編を促すならば、活力都市創造部は、都市計画の観点から学校がここまで偏って無くなってしまうことが看過できず、都市計画を見直そうとは考えないのか」と活力都市創造部長に問いました。

教育委員会が再編を考えることと都市計画は別物との回答がなされましたが、傍聴者からはその答弁に無理があるとの理解が得られたものと考えています。

現在、学校再編については、要望があった地域の検討が優先的になされています。

 

第12話「軽自動車の納税証明書の発行」

第12話「軽自動車の納税証明書の発行」

車検を受ける際には、その車両の自動車税を納税していることが必須条件となります。県税となる普通自動車税の納税用紙は青い封筒に入って郵送されてきますが、市税になる軽自動車税は、はたしてどんな封筒に入っていたか思い出せないのは私だけでしょうか。普通自動車税の場合、領収書が無かったとしてもネットワークで繋がっているので特段問題はありませんが、軽自動車税の領収書が無い場合は、納税証明書を市役所で発行してもらう必要があります。

富山市で、納税証明書を発行する際には、「標識番号(ナンバー)」と「窓口に来た人と所有者(納税義務者)の氏名」「住所」が必要になります。その時に、納税義務者の住所を車検証から書き写した場合、それが住民票の住所と相違していると富山市役所では納税証明書が発行されないのです。そもそも、車検の際に必要なのは、その車両の自動車税が納付されているかどうかだけであり、納税義務者の個人情報は不要なので、車検を行う事業者の方から市役所の対応について何とかならないものかと相談を受けたことがありました。

不要な情報が正確かどうかで書類を発行できないのは、車検整備を行う事業者の時間的ロスを考えると、お役所仕事と言わざるを得ません。現に、住所等が一致しなくとも納税証明書を発行する自治体も多いのです。富山市の見解としては、納税義務者の住所が割り出される恐れがあるので、個人情報保護の観点からそのような対応になっているという話ですが、その理由を窓口に来た人に説明していないから行政に対する不満が募るのも当然と言えます。

このことについて、何とかならないものかと議会質問を行った結果、令和4年度からシステムを見直した上で改修し、不要な情報を記載しない形で納税証明書を発行する方向で検討するとの回答を得ることができました。この納税証明書の発行依頼は年間1万8千件もあるそうです。このシステム改修により、多くの経済的なロスが解消されることが期待できます。

第11話「放課後等デイサービスの拡充」

第11話「放課後等デイサービスの拡充」

就学している障がいを持った子どものために、生活能力向上のために必要な訓練や、社会との交流促進、その他必要な支援を行う「放課後等デイサービス」という福祉サービスがあります。昨今の少子化の流れに伴って、富山市の児童数も減少してきていますが、富山市の小中学校の特別支援学級とその児童数は増加してきています。そのため、その子どもたちを受け入れる「放課後等デイサービス」の施設数が足りず、保護者の方から何とかならないものかという声を聞くことが多くなりました。

そして、サービスを受給するためには受給者証が必要となり、これは1年ごとに更新されるのですが、更新日を過ぎても、受給者証の更新が完了しないという事態が発生していました。事業者が、行政に費用請求するまでの間に受給者証の発行さえできれば、行政と事業者の間の清算に支障がないから問題はないとのことですが、この発想は、受給者の気持ちを無視した横柄なものだと思います。受給資格があるかどうかを判定するために更新手続きをする以上、更新日までに新たな受給者証が手元になければ、受給者は不安で仕方ないはずです。また、更新手続きの際に、子どもを連れて窓口に行かねばならず、例えば多動性がある子だと、保護者の苦労はとても大きいのです。

このことについて、当局にその意義を確認したところ、「子どもの確認のため」という回答がありましたが、特段専門的な知識を持たない一般職員が担当することもあるはずで、それが正当な理由になるのかと私は疑念を抱きました。私は、これらの問題について令和2年3月議会において質問を行い、窓口対応については、ある程度柔軟な対応を示唆する発言を市長より頂きました。また今年度は、それらの事業所数、予算ともに以前の伸び率を上回る伸び方を見せています。