線引き廃止の松江市視察

学校統廃合の偏りの原因であり、コメ価格の低迷の一因でさえあると考えている、線引き都市計画。富山県では富山市を中心に昭和46年に導入されています。当時は国からの強制施策でしたが、平成12年に、各自治体の判断によることになっています。しかしながら廃止した場合の影響を恐れてか、県庁所在地では高松市を除き、線引き廃止を実施する都市はありませんでした。

ところが、島根県松江市が今年の2月に廃止を表明しました。まだ未決定のことも多いのですが、その経緯や計画について調査研究をすべく、視察してきました。

線引き廃止という表現は使わない方針ということで、デリケートな部分があることを実感しました。

線引き廃止は、決して夢物語ではなく少しづつ実現していくのではないかと期待しています。実は、テーブルをご一緒した際の藤井市長の言葉なのでオフィシャルなものではないのですが、私がことあるごとに発言する線引き都市計画の廃止にまつわる想いについて、今後もどんどん行って欲しいと言われたのです。今年の6月のことです。

私は驚いて線引き廃止の検討をしていただけるのかと聞き返したところ、現時点では難しいが、私の発言は、ご自身の考えに大きな影響を与えているのだと気さくに話してくれました。

ここは松江市の中心地から5~6キロ離れた市街化調整区域です。現在調整区域のまま宅地造成が行われていますが、この辺りは線引き廃止後住宅化するのではないかとの予測を松江市当局が考えているところです。

近隣にはカントリーエレベーターもあるのどかなところですが、松江の中心地から決して遠くないところです。

富山からは遠い彼方の話ですが、注視していきたいと思います。