米が市場への供給不足から高騰しているという話。
米の安定供給は、今まで農協が大きな貢献をしてきました。過去に、農協は消費生活協同組合でもないし、国家でもないのに次の収穫期までの安定供給に使命感を持った気になっていることが、最も大事にすべき米作農家の生活を苦しくすることにつながっていることを書きました。
流石に、一部の農家に愛想を尽かされて、今年は農協への米の出荷が激減しました。自分のわかる範囲として、富山は正にそうです。
しかし、これは覆水盆に返らずの要素が強く、一定の大規模農家が自ら乾燥調整施設を保有してしまったということを意味します。そしてそこで乾燥した米は、別に農協に出荷する必要もないので、自由に業者に売り渡し、業者は農協と違って、安定供給するつもりもなく、高値で売り抜くことが使命なので、今後は不安定な価格推移となる可能性が高いと思います。
私は11月に、農水省の担当者に、農協の乾燥調整施設。いわゆるカントリーエレベーターや、保管施設の維持建設に補助を出すべきと提言してきました。正確には補助でも出さないと、もう農協ではそういった施設を作る意味が全くないし、米価の安定はおぼつかなくなると文句を言ってきたというところです。
制御できなくなると、困るのは国民です。
ちなみに今年だって、農家がボロ儲けしているわけではないし、深刻な経営状態に陥っている農協は増えているのではないかと思います。