政治に対する市民感情

石丸伸二氏の東京都知事選挙の結果に対する感想は、支持している人としていない人では明らかに違う反応が出ています。

支持していない人は、ユーチューブでの活動が功を奏したとか、実際は自民党の対蓮舫候補への工作の一環であったとか言うのですが、支持する人の気持ちがここまでわからないものなのか逆に不思議に感じるほどの、的の外れようです。

私は石丸氏を尊敬していますが、それは何故かというと、彼の行動がまさに政治屋政治との決別であり、その実践をユーチューブなどで見たことによるものです。ユーチューブであれ、テレビであれその実践がなければ、誰もファンにはならないでしょう。そしてその実践は、本当に高い能力が求められることが、私のような普通の市会議員でもわかりますし、今まで彼ほど痛快なプロ技を示した人を見たことがないのです。

政策がないとか云々は、寝言のように聞こえます。政策は今まで無責任に言いたい放題のことが言われてきただけの根拠のない広告のようなものであり、支持した市民が求めるのは一つ一つの政策や施策を、政治屋ではない信頼できる人にしっかり検証しながらやってもらいたい。そこに尽きると思うのです。

実際彼の政治屋との決別は、実績を残しており、その様子はネットでも見れます。大きな政策の実績でしょう。

さて、私は福井県の小浜市出身です。昨日小浜市長選が行われ、現職が敗れました。現職は私の兄の同級生であったことから、私の実家は現職の応援をしていたと思います。人柄もよく、真面目な人であったことは私の主観ですが間違いありません。

しかし、こんな結果がでることなんて、少なくとも数か月前までは、考えられなかったものです。

石丸氏については、私は都知事になるものだと思っていましたが、多くの人々はそれが意外であったように、政治に関する市民感情は、確実に根付いていても、ちょっとその横にそれてしまうと、わからなくなてしまう。

よくよく注意しなければならないようです。

議会で質問をすることだけが議員の仕事ではない

たまにそんな言葉を耳にしますが、当たり前でその通りだと思います。

しかし、議員の仕事はわかりにくいので、他に置き換えると、教えることだけが教師の仕事ではない。治療することだけが医者の仕事ではない。商品を売ってくることだけが営業マンの仕事ではない。と同じようなものだと思います。

要はやって当たり前の話の話です。

さて、今回の議会で意見書を提出しました。

会派としてもう一つ、同じ会派の久保議員提案の年金制度改革を求める意見書も提出しています。

以前の報告で、議員に厚生年金を求める意見書に反対したということを書きましたが、老後不安は地方議員固有のものではなく、個人事業主など多くの国民の不安です。先に、自分たちの不安を取り除こうという考えに納得がいきません。別にポピュリズムとかいうわけじゃなく、政策に口をはさむ仕事に関わり、耳障りの良いことばかり言ってるくせに、やることが卑怯で姑息だと思うからです。

私は息子が、文京区に住んでいるので、その近くにある後楽園にたまに行くことがあります。後楽園はいわゆる水戸光圀が造った庭園ですが、その名前の由来は為政者は民衆の先に苦しみ、民衆の後に楽をするという思いが込められてのものだそうです。

議会質問は、内容をお尋ねするのではなく、そうすることが市民にとって良いはずだけれども、そうじゃないのはどうしてなのかを議論する場だと思っており、できる限り質問するべきだと思っています。また、見られてなくても、信用してくれといった支持者の皆さんに対する信義は守るべきだと思います。

少なくとも議員現職の間だけは…

農地に対する矛盾する行政の考え

それぞれ別の市民の方から、農地に対する異なる観点からの困りごとの相談を受け、行政に対するモヤモヤと、行政の権力、議員の役割について考えさらられています。

一つは、農地の開発についてです。市街化調整区域の農地において、クリニックを建てたいといった相談に対し、農政企画課の農振除外、農業委員会からの農地転用、建築指導課からの都市計画法をそれぞれクリアしなければなりません。

農振除外はざっくりと6つの条件をクリアする必要がありますが、そこに立地する適切な理由の証明は行政の主観が大きく反映します。申請する市民にとっては、判事の判決にも等しいものであり、受け入れざるを得ないことから、理由は明確にしなければなりません。

この理由が、担当官の個人的な考えが色濃いとたまったものではありません。それはおかしいだろうと指摘しても、考えの違いであることから、平行線です。それでも、おかしいと言えるのは、行政をチェックすることが仕事として与えられている議員だからこそできるものであり、その責任は重大です。

調整区域の農地は原則、開発してはならないという基本中の基本を盾に取られると、3種農地で、更には耕作が全くなされていない場合でも、そこにクリニックを建てたいという事情や背景が、その原則を覆えす理由にならないと主張されると、返す言葉が見当たらなくなってしまいます。

そんな中、別の市民の方から、耕作していない農地について、雑種地とみなし、固定資産税額を何の連絡もなく上げてきた、なんとかして欲しいという相談です。資産税課に確認すると、農地の定義は、耕作の有無であり、現況何も耕作されていないのだから、その登記にかかわらず、雑種地とみなすのだと、一歩も引きません。

その土地を雑種地とするには、農振除外と農地転用が必要となるが、資産税課は農政企画課や農業委員会に確認したのかと聞いても、自分たちの目で見た事実で足りると言うのです。

農振地区の農地は、そう簡単に転用することはできません。だから、クリニックを建てるのにも苦労しているのに、資産税課は容易く転用を見なしで、処理を進めています。

しかし、どちらも同じ市役所の行政です。相反する主張を都合よくつまむ。

これはいくらなんでもおかしいんじゃないか。それを主張する役割を与えられている私は、関わる4つの部署のトップと市長にこの問題を問わねばならないと思っています。

 

静岡県川勝知事の失言について

静岡県知事が失言をしたというニュース。そして、6月議会をもって知事を辞めると言ったとのこと。

知事を辞めることについては、この失言の責任をとってという意味ではなく、そう思いながら一連の発言をしたようです。

速報記事を読んだら、そんな経緯かと思ったのですが、どうやら発言を問題視した記者会見の場で辞任発言をしたようで、そうであれば、過去にも自分の発言について朝令暮改の実績がありますから、これもどうなるかはわかりません。

私は以前から、この知事のことを決してよくは知らないのですが、リニアに反対し続けるので嫌な知事だと思っていました。

さて、その発言は県庁の新入職員に対し、

『野菜を売ったり、あるいは牛の世話をしたりとか、あるいはモノを作ったりとかということと違って、基本的に皆様方は頭脳・知性の高い方たちです。ですから、それを磨く必要がありますね」

と話したということですが、許せない発言ではあるものの、世の中はこの発言を批判できるのでしょうか。

実際、野菜を作ったり、牛の世話をしたり、ここでは触れられていないかもしれませんが、米を作ったりする従事者に対して、見合う報酬が取れないことを知りながら放置しているではないかと思うのです。

世の中、ダンマリ川勝、気づかぬ川勝ばかりではないでしょうか。

令和6年3月議会

2月28日から、富山市議会3月定例会が開会しました。

本議会では、藤井市長の提案理由説明が任期最長の長文で、藤井色を反映した議案上程であったと思います。

さて、12月定例会の議会傍聴ダイジェストで、3月は会派代表質問を行う旨をお伝えした通り、持ち時間25分の会派代表質問を行います。会派の仲間からは、好きなようにしてよいと言ってもらったので、ある程度自由に構成しましたが、この代表質問の持ち時間は質問時間のみの上限であり、質問数の制限や答弁時間を気にする必要はありません。

その為、過去を見ると、ただただ質問を連打する傾向があり、それをここで聞く必要あるのかないのかも含め、当局の施策発表会、我慢大会の様相があります。

そんな質問にだけはしないでくれというのが、会派の仲間からのただ一つの要望です。私の前には、最大会派富山市議会自民党の代表質問60分があり、答弁時間を含むと過去2年間はそれぞれ4時間を要しています。

他会派のことはさておき、一般企業の方などが質問を見たときに、こんな不効率な問いかけがあるか!なんだこれは!と言われないよう、内容発表のインタビューではなく、しっかり考えを引き出すよう構成したつもりです。

尚、会派代表質問を行うので一般質問はできませんということだったのですが、最後に時間が空いたため、急遽30分の一般質問させていただきます。

さすがに議会傍聴ダイジェストの配布は、物理的にもできないので、また改めてこのブログにてご報告します。